算数は小学生の学習科目の中でも、将来にわたって役立つ知識として重要な位置を占めています。
しかし、小学3年生になると「算数が嫌い」「難しい」と感じる子どもが急増し、そのまま苦手意識を引きずってしまうケースも少なくありません。
早い段階でその苦手意識を払拭しておくことで、今後の学習や進学において大きなアドバンテージとなるでしょう。
この記事では以下の内容について詳しく解説します。
- 小学3年生が算数を嫌いになる理由
- 算数嫌いを克服する具体的な方法
- 算数への苦手意識を和らげる教材の選び方
「算数が苦手」と感じていたお子さまが、自信を持って学べるようになるためのヒントが詰まっていますので、ぜひご覧ください。
小学3年生の算数嫌いを克服する方法
基礎的な問題から始めて自信をつける
子どもが「算数が嫌い」と感じる理由には、問題の意味が理解できない、正解が出せず落ち込む、考え方がわからない、数字そのものが苦手といった声が多くあります。
つまり「わからない」という不安が根本にあるのです。
そのため、まずは簡単で確実に正解できる問題から取り組ませ、「できた」「わかった」という達成感を得ることが大切です。
このような体験を重ねることで、苦手意識が徐々に薄れていき、前向きに学習に取り組む姿勢が育ちます。
親が隣で問題の意味を伝える
3年生になると、文章問題や繰り下がり計算など内容が複雑になり、子どもが問題文を読むだけでは理解できないこともあります。
そんなときは、大人がそばで「この問題はこういうことを聞いているんだよ」と補足説明をしてあげると、子どもは理解しやすくなります。
文章問題を解くには、文章の中から重要な情報を見抜く力が必要です。
「ここがポイントだね」「この言葉がヒントだよ」と声をかけながら一緒に考えることで、子どもの理解が深まります。
短い時間で継続的に取り組む
小学3年生になると、算数の問題にかかる時間が増え、集中力が続きにくくなる場合もあります。
一度に長時間取り組むよりも、1回10〜15分程度の短時間に集中して勉強するほうが効果的です。
このように短時間で毎日続けることで学習習慣が身につき、自然と算数に取り組む姿勢が育まれます。
また、繰り返し学習することで、苦手意識も軽減されていきます。
努力を見逃さずに褒める
算数の学習に限らず、子どものやる気を引き出すには「認めてもらえた」「褒めてもらえた」と感じる経験が必要です。
正解したときはもちろん、問題に取り組んだこと自体を褒めることも大切です。
「考えたね」「よくがんばったね」と声をかけることで、子どもは次も頑張ろうという気持ちになります。
褒めるポイントを意識しながら声をかけていくと、自然と自信もついていくでしょう。
落ち着いて学べる時間を選ぶ
3年生の算数は内容が高度になるため、忙しい時間帯や気持ちが急いているタイミングでは集中しづらくなります。
たとえば、登校前や寝る前などの慌ただしい時間帯は避け、ゆったりとした時間に取り組むようにしましょう。
リラックスした状態で学習することで、ミスも減り、前向きに問題に向き合うことができるようになります。
なぜ算数が嫌いになるの？
学習内容が急に難しくなる
小学1年生や2年生の頃は、数字を使った簡単な足し算や引き算が中心で、目に見える数を操作する感覚で学習できました。
しかし3年生になると、繰り下がりや繰り上がりの計算、ひっ算、分数、かけ算、わり算といった複雑な内容が一気に増えます。
その変化についていけず、「どうやって解けばいいのかわからない」と感じる子どもが増えていきます。
解き方のルールや手順を理解できないまま時間が過ぎると、「苦手意識」が強まり、算数に対するモチベーションも下がってしまいます。
このように、内容の難易度が急に上がることが「嫌い」と感じる大きな原因になっているのです。
文章問題の増加によるつまずき
3年生になると、計算問題だけでなく、文章を読み取って解く力も求められるようになります。
算数であっても、国語の読解力が必要となり、長文を読むことが苦手な子どもにとっては大きなハードルとなります。
実際に、文章問題になると一気に解けなくなり、自信を失うというケースも少なくありません。
このように、「読む」「理解する」「考える」といった複数の力を同時に使うことで、より難しく感じてしまうのです。
「問題が長い」「何を聞かれているかわからない」と感じた時点で、やる気が失われてしまう傾向にあります。
応用力が必要とされる
3年生以降の算数では、ひっかけ問題や単位の変化など、単純な計算力では解けないような応用的な内容が出てきます。
文章の細部を読み取る力や、答えの形式をきちんと理解していないと間違えてしまうケースも多く、慎重さと論理的思考が必要になります。
そのため、「早く正解を出したい」「すぐに答えが欲しい」と思うタイプの子どもにとっては、思うように進まないことへのイライラが募ります。
このような状況が続くことで、「算数は難しい」「やりたくない」といった感情が芽生えてしまうのです。
苦手意識が強まる前に、こうした変化に親や教師が気づいてフォローすることが大切です。
苦手な算数を好きになる方法
「解けた」体験をたくさん積もう
算数を好きになるためには、「自分で問題が解けた」という成功体験を重ねることが重要です。
算数は、公式やルールを理解することで効率的に解くことができる教科でもあります。
たとえば、問題Aには公式Bを使うとすぐに答えが出せる、というように考え方を身につけると楽しさが増します。
さらに、パズルのような形式で「考えることが楽しい」と感じる問題に取り組むと、算数に対する印象がガラリと変わることもあります。
まずは「難しい」と感じる壁を乗り越えるために、解ける喜びを意識的に体験させてあげましょう。
子どもの理解度に合った教材を選ぶ
算数を嫌いになる大きな理由の一つに、「難しすぎる問題ばかりに取り組んでいる」ということがあります。
特に「なんでわからないの？」と急かされたり、比較されたりする経験は、子どもにとって大きなストレスです。
そのため、子どもの理解度に合ったレベルの教材を選ぶことが非常に大切です。
「簡単すぎず、難しすぎない」ちょうどよい問題に取り組むことで、達成感と自信が育まれます。
また、遊び心がある教材や見た目が楽しいドリルを選ぶことで、子どものやる気を自然と引き出すことができます。
次のセクションでは、実際におすすめできる教材をご紹介します。
