小学6年生は、算数の集大成ともいえる時期です。
これまで学んできた内容をもとに、より複雑な問題や応用力が求められるため、「算数がわからない」「ついていけない」と感じるお子さまが増えてきます。
ですが、卒業後の中学校でも数学は重要な教科であり、今のうちに苦手意識を克服しておくことが非常に大切です。
本記事では、小学6年生が算数を嫌いになる理由と、その苦手意識を乗り越えるための具体的な方法をご紹介します。
小学6年生が算数を嫌いになる主な理由
学習内容がより高度かつ抽象的になる
6年生では「比」「比例」「分数の応用」「速さ」「立体図形の体積」など、抽象的な思考を必要とする単元が中心となります。
「式が立てられない」「図が頭の中でイメージできない」など、理解が追いつかないと、授業が苦痛になってしまうこともあります。
中学への不安がプレッシャーに
進学が近づくにつれ、「中学の数学についていけるか不安」「テストで点が取れないとどうしよう」といったプレッシャーが増してきます。
その焦りが「算数=嫌い」という思い込みを強めてしまうケースもあります。
これまでのつまずきが蓄積している
6年生で扱う問題の多くは、4~5年生で習った内容の応用です。
過去の学習でつまずいた部分が理解できていないと、今の単元もスムーズに進めず、さらに苦手意識が深まってしまいます。
算数嫌いを克服する5つのステップ
1. 苦手な単元をピンポイントで復習する
苦手な単元を「なんとなく」で終わらせず、どの単元・どの問題でつまずいているのかを明確にしましょう。
単元ごとの理解度チェックテストや問題集を活用すると、どこに戻って復習すべきかが見えてきます。
2. 解き方ではなく「考え方」に注目する
答えだけを求めるのではなく、「なぜそう考えるのか」「どうやってその式にたどりつくのか」といった思考プロセスに注目しましょう。
自分で考えて解く習慣が身につけば、応用問題への対応力も自然と高まります。
3. 視覚的・具体的に理解を促す
比例や速さ、立体図形などの単元では、図や模型、動画教材を使って「目で見て理解する」工夫が効果的です。
算数が苦手な子どもほど、抽象的な説明よりも具体的なイメージの方が理解しやすくなります。
4. 1日10分でも「毎日続ける」習慣を
算数が苦手なお子さまにとって、一気に長時間取り組むのは大きな負担です。
1日10分程度でもいいので、毎日問題に触れることが「慣れ」と「自信」につながります。
短時間でも積み重ねが大きな成果になります。
5. 問題に取り組んだこと自体を褒める
結果に関係なく「取り組めたこと」「考えようとした姿勢」を肯定的に評価することが大切です。
自己肯定感が育つことで、算数への苦手意識は徐々に和らぎます。
おすすめの教材・学習法
苦手克服向けのステップ型ドリル
段階的に難易度が上がる教材を使うことで、無理なく「わかる」「できる」経験を重ねられます。
特に、解説が丁寧で図解が多いドリルがおすすめです。
オンライン動画授業で視覚的に理解
YouTubeや教育アプリでは、算数の単元をアニメや図で解説してくれる動画が多数あります。
特に「図形」や「速さ」などは、動きを見て理解すると定着しやすくなります。
親子での対話型学習
「どうしてこうなると思う?」「どこで迷った?」といった問いかけをしながら、一緒に学ぶ時間を取ることも効果的です。
安心感のある学習環境が、お子さまの前向きな姿勢を引き出します。
まとめ:中学前の今こそ、苦手を乗り越えるチャンス
小学6年生は、算数に苦手意識を持つお子さまにとって、克服の最後の好機でもあります。
中学に向けた土台づくりの時期だからこそ、「わからないまま」にしないことが大切です。
大人の声かけと適切なサポートがあれば、算数はきっと「わかる」「楽しい」教科に変わります。
焦らず、少しずつ、できることから始めてみましょう。