小学5年生になると、算数の内容が一気に高度になり、苦手意識を持ちやすくなる時期です。
「急にわからなくなった」「テストで点が取れない」と感じるお子さまも少なくありません。
ですが、今のうちに対策すれば、算数への苦手意識を克服し、自信を持って学べるようになります。
本記事では、小学5年生が算数を嫌いになる原因と、具体的な克服法について詳しくご紹介します。
小学5年生が算数を嫌いになる主な理由
抽象的な単元が増え、つまずきやすくなる
5年生では「割合」「単位量あたり」「平均」「体積」など、抽象的な概念を扱う単元が多く登場します。
「図や式が頭の中でイメージできない」「考え方が難しい」と感じると、算数が一気にわかりづらくなってしまいます。
自分の理解不足に気づき始める
高学年になるにつれ、「自分だけわかっていないかもしれない」と自覚し始める子も増えてきます。
周囲と比較して落ち込んだり、「自分は算数が苦手」と思い込んでしまったりすることが、やる気の低下につながります。
一度のつまずきが連鎖しやすい
割合や速さなどの単元は、考え方を一つでも理解しないと次のステップに進めません。
「よくわからないまま進んでしまった」経験があると、後の単元でも同じように苦手意識を抱えてしまうことになります。
算数嫌いを克服するための具体的なステップ
1. 苦手な単元を明確にして、原因を洗い出す
まずは「どの単元が苦手なのか」「どのような場面でわからなくなるのか」を親子で一緒に確認してみましょう。
たとえば、「文章題は読めるけれど式が立てられない」「比の意味が理解できていない」など、原因がはっきりすると対策が立てやすくなります。
2. 基礎に戻ってじっくり復習する
5年生でつまずいている内容は、4年生以前の基礎があやふやな場合が多くあります。
まずは計算の基本や図の描き方など、土台となる知識を復習し、安心して次のステップに進めるようにしましょう。
3. 自分のペースで進められる教材を使う
学年に関係なく、理解度に合わせて進められる教材やアプリを活用するのがおすすめです。
難しすぎず、少しずつステップアップできる構成のものを選ぶことで、「わかる」「できる」という感覚を取り戻しやすくなります。
4. 解く過程に注目してあげる
正解・不正解よりも、「どう考えたか」「どこまで理解できていたか」を大切にしましょう。
途中で間違えても、思考過程を認めてあげることで、失敗を恐れず挑戦する姿勢が育ちます。
5. 成長を実感できるように褒める
「前より速く解けたね」「文章が読めるようになったね」など、小さな進歩を見逃さずに声かけをしてあげましょう。
ポジティブなフィードバックが積み重なると、自信を持って算数に取り組めるようになります。
おすすめの学習スタイルと教材
視覚的に理解できる教材を取り入れる
割合や速さ、立体図形といった単元は、図や具体物を使って視覚的に理解するのが効果的です。
図解が豊富な参考書や、映像授業を活用して「見てわかる」学びを取り入れてみましょう。
ゲーム性のあるアプリやドリル
クイズやパズルのような問題を通じて、楽しみながら考える力を鍛えられる教材もおすすめです。
「遊びながら学べる」工夫があると、学習のハードルも下がり、自然と取り組めるようになります。
一対一での家庭学習の時間を設ける
親御さんや兄弟と一緒に、毎日10〜15分でも良いので算数に向き合う時間を確保しましょう。
質問しやすく、安心して学べる環境が、苦手克服の大きな後押しになります。
まとめ：今が「得意」に変わるチャンス
小学5年生の算数は、難しく感じる内容が増える一方で、考える力を大きく伸ばせるチャンスでもあります。
「できない」が「できる」に変わった瞬間に、苦手意識は大きく変わっていきます。
焦らず、お子さまのつまずきに寄り添いながら、少しずつ「算数って楽しいかも」と思える経験を積み重ねていきましょう。
