日本には多種多様な伝統飲料がありますが、特に「甘酒」と「どべっこ」はその中でも人気のある飲み物です。
これらは似ているようでいて、実は異なる特徴を持っています。
この記事では、甘酒とどべっこの原料、製造方法、そしてそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。
目次
甘酒とは
甘酒は、その名の通り「甘い酒」という意味を持ちますが、実際には非アルコールまたは非常に低アルコール分の飲み物です。
主に二種類の方法で製造されます。
どちらのタイプも、消化を助ける効果やビタミン、ミネラルを多く含むため健康飲料としても親しまれています。
麹甘酒(非アルコール)
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- 原料:米と麹。
- 製造法:米を蒸した後、麹を混ぜて一定温度で保ち発酵させます。この過程で米のデンプンが糖に変わり、自然の甘さが生まれます。
酒粕甘酒(非常に低アルコール)
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- 原料:酒粕
- 製造法:酒粕に水を加えて加熱し、砂糖や塩で味を調えることがあります。
どぶろくとは
どぶろくは、古くから飲まれてきた濁り酒、お酒に分類される、アルコールのある飲み物です。
- 原料:米、麹、酵母
- 製造法:米を蒸した後、麹を混ぜて一定温度で保ち発酵させたもの。ちなみにこの工程後に濾す工程を経ると、濁り酒や清酒になります。
どべっことは
どべっこは特定の地域で古くから親しまれてきた伝統的な飲み物です。製造方法や呼び名には地域によるバリエーションが存在しますが、基本的な製法は以下の通りです。
どべっこ(どぶろく、アルコール)
どべっこは、岩手県遠野市では、昔懐かしい濁り酒のことで、一般的にはどぶろくのことになります。
遠野の方言でどべっこ、意味がどぶろくということです。
- 原料:米が主体。
- 製造法:米を蒸し、砂糖や塩を加えて特定の温度で保ちながら発酵させます。この方法で軽いアルコールが生まれることがあります。
どべっこはお祭りや特別な日に家庭で作られることが多く、地域に根ざした文化の一部として大切にされています。
どべっこ(酒粕甘酒、非常に低アルコール)
どべっこは、岩手県沿岸部などでは、酒粕を使った甘い飲み物とされています。作り方は酒粕甘酒と同じになります。
- 原料:酒粕
- 製造法:酒粕に水を加えて加熱し、砂糖で甘くする。少々塩を入れて味を引き締めることも。
まとめ
甘酒とどべっこはどちらも日本の豊かな飲料文化を象徴する飲み物です。甘酒が全国的に広まっている健康志向の飲料であるのに対し、どべっこは地域ごとに特色を持つ家庭的な飲料です。
これらの飲み物を通じて、日本の伝統や文化を感じ取ることができるでしょう。次のお祭りや特別な機会には、これらの伝統的な飲み物を楽しんでみてはいかがでしょうか。