サイケデリア「サイケデリック・アート」の美術解説

サイケデリックとは、幻覚剤を服用した際に見ることができる、鮮やかな色彩や幾何学模様のイメージを指す言葉です。1960年代後半以降、アメリカ西海岸を中心に、LSDの影響を受けたイメージを音楽やアートで表現するムーブメントが広まりました。

このムーブメントは日本を含む世界中に波及しましたが、1970年代半ばには戦争の終結などの要因で衰退していきました。

音楽面では、ビートルズの「Strawberry Fields Forever」と「Lucy in The Sky With Diamonds」などの曲が、サイケデリックの影響を受けた代表的な作品とされています。

 

目次

サイケデリア: 薬物文化の視覚美術と音楽表現の饗宴

「サイケデリア」とは、薬物使用者を含む特定の文化集団によって構築されたエキゾチックな世界への扉です。

この名前は、意識変容がもたらすぐるぐると歪んだシュルレアリスティックなビジョンや、音響や残響を表現した視覚美術や音楽表現を指します。

その目的は、薬物の体験を鑑賞者に伝えることにあります。

 

この「サイケデリック」という言葉自体が、古代ギリシア語の「psychē(精神)」と「dēloun(見えるようにする)」から派生しています。その意味は、「mind-revealing(精神を開く、覚醒する)」のようなものです。

 

独創的なサイケデリックアートの描き方

サイケデリックアートは多くの人が知る形で、LSDやアヤワスカなどの幻覚剤を用いて得られる鮮やかな色彩や幾何学的なイメージを指します。

作品制作において、サイケデリックアートを実践するための方法やイメージを掴みやすくするポイントについて紹介します。

 

サイケデリックアートの資料を豊富に見る

様々な種類のサイケデリックアートやポスター、レコードジャケットなどをインターネット上で調べることが重要です。

横尾忠則や田名網敬一、ピーターマックス、アレックスグレイなどの作家の作品から好みのタイプを見つけ、その影響を受けて自分の作品を展開していきましょう。

アイデアのバリエーションを豊富にするためには、多くの資料を閲覧することが大切です。

 

原色を積極的に使用する

原色とは赤、青、黄の三原色のことを指します。

これらの色を使用することで、鮮やかで活力に満ちた作品を作ることができます。

さらに、緑や紫、オレンジなどの彩度の高い色も積極的に取り入れることが重要です。

色彩の発色を美しく保つために、絵の具は速乾性のアクリル絵の具やアクリルガッシュを使用することをおすすめします。

 

補色を利用してコントラストを強調する

補色とは、色相環において反対側に位置する二つの色のことを指します。

例えば、青の補色は黄色であり、赤の補色は青緑色です。

補色同士を並べて使用することで、画面上での彩度が高まり、色彩が引き立ちます。

作品のモチーフの本来の色の補色を使用することで、より効果的なコントラストを生み出すことができます。

 

アプリを活用してサイケデリックアートを作成する

デジタルアプリを使用することで、サイケデリックな色彩やイメージを手軽に作成することができます。写真編集アプリを利用して、既存の作品の画像補正や色調の変更を行うことで、サイケデリックな雰囲気を持つ作品を制作することができます。

Adobe Photoshop Lightroomなどのアプリを活用することをおすすめします。

 

サイケデリックアートを描くためのおすすめ練習法

サイケデリックアートは、多くの人が鮮やかな色彩や幾何学模様を想像するかもしれませんが、実際に描こうとすると難しいと感じることもあるでしょう。

 

曼荼羅アートを試す

曼荼羅アートは、心を落ち着かせ、右脳を活性化させるセラピー効果があります。

同じパターンを繰り返し描くことで、心が落ち着き、創造性が刺激されると言われています。模様やパターンのバリエーションを増やすことで、サイケデリックアート制作の練習に加えて、深いアート体験が得られます。

 

曼荼羅作品の制作例

曼荼羅作品は、完全にフリーハンドで描かれ、不規則な要素を取り入れることで、サイケデリックな雰囲気が生み出されます。

作品は渦巻いたような形状で描かれ、フローティングキャンバスなどの特殊なキャンバスを使用して作られることがあります。

作品の形や材料は、自分の好みやセンスに合わせて選ぶことが重要です。

 

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