お地蔵さん手を合わせてはいけない?挨拶や意味・拝み方やスピリチュアルな理由?

多くの人が墓地の入り口や道端でお地蔵さんを見た経験があるでしょう。

お地蔵さんは仏像の一種で、荘厳なお寺の中にある仏像とは異なり、屋外でよく見かけ、身近な存在です。

しかし、お地蔵さんについて「実は手を合わせてはいけない」という言い伝えをご存知でしょうか?

すべてのお地蔵さんが手を合わせてはいけないわけではありません。実は、お地蔵さんには種類があり、手を合わせてもよいものと手を合わせてはいけないものがあるのです。

どのお地蔵さんが手を合わせてはいけないのか、気になりますよね?

そこで、今回は一般的な知識として広まっている「お地蔵さん」について詳しく解説します。

 

目次

お地蔵さん手を合わせてはいけない?

日本の街角や墓地の入り口に、お地蔵さんを見たことがある人は多いでしょう。お地蔵さんは仏像の一種で、お寺の厳かな雰囲気とは異なり、屋外で身近に見かけられる存在です。しかし、実は「手を合わせてはいけないお地蔵さん」とされるものが存在します。それは「誰が本当に管理しているか分からないお地蔵さん」です。

 

誰が管理しているか分からないお地蔵さんはNG

お地蔵さんは、街中や道端にひっそりと立っていることがあり、これらは通常、亡くなった人々を供養するために設置されています。しかし、お地蔵さんには悪い霊が集まりやすいと言われ、手を合わせてしまうと、これらの悪い霊が自身に取り付いてしまうと信じられています。そのため、手を合わせずに無視することが安全だとされています。

ただし、お寺がきちんと管理しているお地蔵さんについては、安心してお参りすることができます。お地蔵さんに手を合わせてはいけない理由や、その起源についても説明します。

​「手を合わせてはいけないお地蔵さん」の起源と意味

お地蔵さんの中には、手を合わせてはいけないものもありますが、その起源や意味についても考察します。

お地蔵さんは「地蔵菩薩」とも呼ばれ、仏教の教えにおいては慈悲深く、人々の苦しみを代わりに引き受けてくれる存在とされています。彼らは如来になる実力を持ちながら、すべての人々を救うために如来にならず、地獄の果てまで飛び回り、苦しみを受け入れる覚悟を持っています。

お地蔵さんの起源は、古代日本の道祖神の信仰とも結びついています。道祖神は、境界や交差点、道路などに魔除けのために祀られる存在であり、外部からの災害や悪霊を遠ざける役割を果たしています。お地蔵さんはこの道祖神の性格を受け継ぎ、墓地や道端に立てられ、道祖神としての役割も果たしています。

お地蔵さんの特徴として、赤いよだれかけを身につけていることがあります。これは魔除けの色であり、また、子どもの健やかな成長を願う象徴とされています。昔の日本では子供の死亡率が高く、子どもたちが地獄に送られることが恐れられていました。お地蔵さんはこの子供たちを鬼から守る役割を果たし、よだれかけは子どものような存在を表しています。

お地蔵さんは仏教の教えにおける地蔵菩薩として、六道輪廻と呼ばれる6つの世界で人々を救う存在です。この六道輪廻には、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道が含まれており、人々が罪を償いながら生まれ変わる世界を表しています。地蔵菩薩はこれらの世界で人々の苦しみを和らげ、救済を促す存在とされています。

「手を合わせてはいけないお地蔵さん」は、日本の文化や信仰に根ざした特別な存在です。道祖神としての性格も持ち、道路や墓地の入り口に立てられています。お地蔵さんに手を合わせない理由や、その起源について理解することで、これらの神聖な存在を尊重し、安全に過ごすことができます。

 

お地蔵さんに手を合わせてはいけない・お寺のお地蔵さんは大丈夫!

「手を合わせてはいけないお地蔵さん」について、さらに深く探求してみましょう。

お地蔵さんは、その存在から多くのご利益を求められる仏様であり、日本の文化や宗教において重要な位置を占めています。お地蔵さんは道端や墓地に立てられることが多いですが、その特定のお地蔵さんに手を合わせることは慎重に考えるべきです。

お寺などで管理されているお地蔵さんはお参りした方がいい

一般的に、お寺などで管理が行き届いているお地蔵さんにはしっかりとお参りした方が良いとされています。なぜなら、お地蔵さんは苦しみを代わりに引き受けてくれる存在であり、さまざまなご利益を授けてくれると信じられているからです。そのご利益には無病息災、五穀豊穣、交通安全、子授け、安産、水子祈願、子ども守護などが含まれます。ただし、どのお寺のお地蔵さんでも得意分野が異なるため、自身の願いに合ったお寺を訪れることが重要です。

お地蔵さんの起源は、インドのバラモン教神話に登場する大地の女神「プリティヴィー」にさかのぼります。この女神は大地の豊穣を司り、財を成し、病を治すとされています。その性質を引き継いだお地蔵さんは、日本において現世の幸福と健康を願う神様として信仰されています。彼らは大地のような慈悲深い存在であり、人々を苦難から救ってくれると考えられています。

お地蔵さんと餓鬼との関係も興味深いものです。餓鬼は通常の食事を得られず、飢えと渇きに苦しむ存在とされています。しかし、お地蔵さんの存在によって、餓鬼たちは水を得て苦しみを癒すことができます。この関係は、母親が赤ちゃんに母乳を与えるように、お地蔵さんが餓鬼たちに水を与えている様子に見立てられます。餓鬼道への入り口がお地蔵さんの足元にあるとされ、餓鬼たちはお地蔵さんによって救われていると信じられています。

最後に、お地蔵さんの存在は霊的な側面も持っており、彼らに手を合わせることで家庭に餓鬼を連れ込んでしまうことがあるという話があります。そのため、お子さんにお地蔵さんについて教える際には、手を合わせないお地蔵さんも存在することを説明し、適切な敬意を払うように指導することが大切です。

お地蔵さんは、日本の宗教や文化に深く根ざした存在であり、その多彩な側面を理解し、尊重することが大切です。

 

お地蔵さんへの挨拶や拝み方は?

お地蔵さんへの挨拶や拝み方は、地域や宗派によって異なることがありますが、一般的な方法を以下に示します。お地蔵さんへの敬意を表すために、心をこめて行うことが大切です。

お地蔵さんに挨拶してもいい?

お地蔵さんに挨拶することは一般的には問題ありません。お地蔵さんは日本の文化や宗教において広く愛され、尊敬されている存在です。多くの人々がお地蔵さんに感謝の気持ちや願い事を伝えるために挨拶をし、手を合わせたりお参りをします。

ただし、注意すべき点があります。道端などに立っているお地蔵さんは、管理が行き届いていない場合があり、そうしたお地蔵さんに手を合わせることは避けるべきです。特に「手を合わせてはいけないお地蔵さん」とされるものは、その性質からくる霊的な危険性が指摘されています。したがって、お寺などで管理されているお地蔵さんに挨拶やお参りすることをおすすめします。

お地蔵さんへの挨拶は心からの感謝や願い事を伝える行為であり、敬意を持って行うことが大切です。

お地蔵さんへの拝み方

  1. 手を合わせる(拝む)
    • お地蔵さんに対して手を合わせることが一般的です。手を合わせる際には、指先を軽く触れるようにし、拝みます。拝む際には、心からの感謝や願い事を思い浮かべましょう。
  2. お辞儀をする(頭を下げる)
    • 一部の地域では、手を合わせる代わりにお辞儀をすることもあります。頭を下げ、敬意を示します。この方法も一般的です。
  3. お供え物を持参する
    • お地蔵さんに感謝の意を示すために、お供え物を持参することがあります。一般的な供え物には、お茶、お菓子、花、果物、線香などがあります。供え物をお地蔵さんの前に置く際に、手を合わせるかお辞儀をすることもあります。
  4. 願い事をする
    • お地蔵さんにお願い事をする際には、心からの願いを述べます。静かに、または声に出してお願いしましょう。お地蔵さんは信者の願い事を聞いてくれる存在とされています。
  5. お参りの際の心構え
    • お地蔵さんにお参りする際には、心を清め、静かな状態で臨みましょう。急いだり、騒いだりしないように注意しましょう。
  6. 場所や宗派による違い
    • お地蔵さんへの挨拶や拝み方は、地域や宗派によって異なることがあります。その地域や宗派の習慣に従って行動することが尊重されます。

お地蔵さんへの挨拶や拝み方は、信仰の個人的な表現であり、心からの敬意を示す方法です。信者にとって特別な意味を持つ行為であるため、敬虔な心で行うことが大切です。

お地蔵さんとスピリチュアルな意味

お地蔵さんは日本の仏教文化において、さまざまなスピリチュアルな意味を持っています。以下はお地蔵さんのスピリチュアルな意味の一部です。

保護と救済

お地蔵さんは民衆にとって身近な存在であり、苦しみや困難から保護し、救済してくれる存在とされています。特に子どもや旅人、亡くなった人々の霊を守る役割があります。道端や墓地、交差点などに設置されており、通行人や地域の人々に守りを与えると信じられています。

母性的な存在

お地蔵さんは母性的な性質を持つ仏様として捉えられており、大地の女神から派生したとされています。その広い慈悲の心は、人々を包み込む存在として捉えられ、愛情と思いやりの象徴として尊敬されています。

子供や家族の安全

お地蔵さんは子どもや家族の安全を願う信仰対象でもあります。特に子供の成長や健康を祈ることが行われ、お地蔵さんにお願い事をすることで家族全体の幸福を願うことができます。

輪廻転生と救済

仏教の教義に基づき、お地蔵さんは生死を超えて輪廻転生から救済してくれる存在ともされています。地獄や餓鬼道などの六道輪廻から抜け出す助け手とされ、亡くなった人々の魂を安らかに導いてくれると信じられています。

魔除けと厄除け

お地蔵さんは魔除けや厄除けの役割も持っており、災害や災難から守ってくれると考えられています。特に道祖神の要素を含むお地蔵さんは、交通安全や道路の守護神として信仰されます。

お地蔵さんは日本の宗教や文化に深く根付いており、人々にとって心の支えや希望の象徴として大切にされています。そのスピリチュアルな意味は多岐にわたり、個々の信仰や願い事に関連して異なる解釈や意味を持つこともあります。

 

まとめ

お地蔵さんは日本各地で見かけられるが、その中には手を合わせてはいけないものも存在します。お地蔵さんは一般的に優しい存在とされていますが、その性格ゆえに悪い霊や餓鬼なども引き寄せることがあります。

安易に手を合わせるのではなく、きちんと管理されたお寺などでのお地蔵さんに向かって心を込めてお参りすることが大切です。

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