ブドウを食べるとピリピリする?
果物アレルギーの可能性
ブドウを食べたときに、口の中にピリピリとした違和感を覚えたことはありませんか? それは「果物アレルギー」の可能性があるとされています。とくにブドウ、キウイ、メロン、モモなど、いわゆる“バラ科”や“ウリ科”に属する果物に対して起こるケースが多く、アレルゲンとなる果物のたんぱく質に体が過敏に反応することで、口腔内に刺激やかゆみを生じることがあります。
この症状は「口腔アレルギー症候群」とも呼ばれ、加熱によってアレルゲンが不活性化することから、ジャムやコンポート、ゼリーなどの調理済み果物なら食べられる人もいます。もし食後に違和感がある場合は、無理をせず一度医師に相談した上で、加工品を試すのが安心です。
ブドウを食べる際の注意点
また、アレルギーがない場合でも、ブドウを食べるときにはいくつか注意点があります。ブドウは追熟する必要がなく、購入したその時点で食べごろとなっています。そのため、日が経つにつれて傷みが早く進む果物でもあるのです。新鮮なうちに食べ切るのが基本で、保存方法にも気を配る必要があります。
さらに、ブドウは見た目に反して意外と糖分が高めです。果糖が多く含まれており、つい食べすぎるとカロリーオーバーになりやすい点にも注意が必要です。小腹が空いたときにつまみやすい反面、1房を一気に食べてしまうことも少なくありません。美味しくてヘルシーに見えるからこそ、適量を意識することが大切です。
おいしいブドウの選び方と保存方法
美味しいぶどうの選び方:表面のブルーム(白い粉)があるかどうか
おいしいブドウを選ぶには、まず「果皮の表面にブルーム(白い粉状のもの)がついているかどうか」をチェックしましょう。
このブルームは、ブドウ自身が分泌する天然のワックス成分で、鮮度を保つための保護膜のような役割を果たします。洗い落とすことで酸化が早まりやすくなるため、食べる直前までそのままにしておくのが理想的です。
次に確認したいのは粒の張りと密度。1粒1粒に弾力とふっくら感があるもの、しっかりと軸についていて脱落していないものが新鮮な証です。軸の部分が茶色く変色している、実が取れかかっているような房は、鮮度が落ちている可能性があるため注意しましょう。
保存方法
保存する際は、房のままキッチンペーパーに包んで、ジッパー袋や保存容器に入れ、冷蔵庫の野菜室などで保存します。ただし、洗ってから保存するとブルームが取れやすくなり、傷みが早まりますので、必ず「食べる直前に洗う」のが鉄則です。
品種によって保存方法にも違いがあります。小粒で皮ごと食べられるデラウェアなどは房ごとの保存で問題ありません。一方、巨峰やシャインマスカットのような大粒品種は、房から枝を数ミリ残して一粒ずつハサミで切り分けると長持ちします。このひと手間で、実が他の粒と擦れ合って傷むのを防げるため、より美味しさを長く保つことができます。